2007.04.24
お玄関 。


気付いてしまいました。
お風呂、お二階、お便所、お手洗い、お茶の間、お仏間、お玄関、お台所。
住宅の中で部屋や場所を示す言葉で、“お・・”を付けて呼べるのは
上記くらい(お玄関、お台所は変だという意見も・・・他にあるかなあ?)
で、それ以外は“お・・”を付けて呼ぶと不自然ということが。
お廊下(あるかも、でもなんかへん)、お一階(ありえない)、
お階段(へん)、お居間(へんすぎ)、お客間(へん)、お食堂(ないね)、
お洗面所(ない)、
すべての部屋を“お・・”を付けて呼べるわけではないのですね。
お二階ってけっこう普通に言いませんか?
お一階ってぜったい言いませんよね。
ふしぎだあ~。へんだあ~。なぜだあ~。
この謎。だれか解明して教えていただけないでしょうか?
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で、本日のテーマ“お玄関”。
大阪関係のマイミクさんお二人にその言い方は変やと言われながらも意固地に
“お玄関”です。すみません。
写真は僕のお気に入り、そしてちょっと自慢のお玄関!
何が自慢ってほとんどお客さんとお客さんのお孫さんそしてご友人に
つくってもらってしまったこと^^
しっくい壁の一部と収納の白塗装はお客さんにやっていただきました。
収納の把手も拾ってきた木の枝を輪切りにしてお客さんが取り付けたものです。
リビングドアのガラスにはご友人でアーティストのひ○みさんとお孫さんの
Mちゃんが白の水彩で絵を描いて下さいました。
このお玄関は、天井を低くしてあります。(床上+2100mm)
トンネルのようなこの場所をくぐり抜けていくと写真のような天井の高い居間
に入っていくというすんぽーです。

因みにお玄関だけでなくお部屋等の照明器具もほとんどお客さんの手づくり。
ほんとここまでくると設計者かたなしですネ(笑)
僕がやったことといえば、住まい手が自分らしさを表現するための下地を
つくっただけ。
と、そんな感じでした。でも楽しかったあ~!!!
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2007.04.24
お便所。


「お便所」。
お客さんとの打ち合わせの中で僕はトイレのことをいつもこう呼ぶのですが、
変ですか?
他には、
「お玄関」、「お二階」、とか。
やっぱり変ですか?
こないだお客さんに笑われてしまいました。
でもね、
つい先日、そのお客さんも言ったんです。
「・・・お二階のほうのお便所は・・・・・」
?????!
わーい、うつった、うつった~!!!

2007.04.06
コットンシャツのような・・・

実は、これは独立後一棟目の思い出深い家です。
否応なく高揚する気分の中にありながらも、つくり手である僕のエゴや
手垢で淀ませてしまうことのないよう注意深く設計したつもりです。
そして、この家も昨日の日記でご紹介させていただきました“夜の家”を
デザインソースにしているもののひとつです。
http://remoon1118.blog83.fc2.com/blog-entry-11.html


手前に息子の“ちょう吉”が居りますのがおわかりいただけますでしょうか?
http://remoon1118.blog83.fc2.com/blog-entry-3.html
このとき初めて布(=カーテン)を付帯物ではなく建築のエレメントの
一部として使ってみました。そしてこのときのデザインコンセプトは
“生成りの空間が心地良く身体にまとわりつくようなコットンシャツ感覚の家”
でした。
クライアントは、はじめは「え?カーテン?」と不安がられておりましたが、
出来てみるととても美しく優しく暖かな感じで非常に喜んで下さいました。
カーテンの向こうは玄関ホールです。広~くとられた土間になっていて、
(写真右・構成としては昔々の民家ですよね・笑)
理科の先生でいらっしゃいますご主人様は、独りで寂しい思いをする
ことなくここでありとあらゆるいたずら・・・いやいや実験に興じて
いらっしゃるのでございました。(笑)
PS:階段の下に蝶ちょがとんでいるのおわかりになりますか?(微笑)
2007.04.05
夜の家


Sky Hut At Night
“大きな空”以外には何の特徴もない敷地に計画したこの建物は、一枚の
大きな片流れの屋根を持っています。ガルバリウム鋼板素地平葺きでつくられた
一枚屋根は、“大きな空”と対峙するように存在しながら、青い空を映し、
闇に融け、月光に浮かび上がることでしょう。
“Sky Hut”と名付けられたこの建物は、夜という時間のためだけに計画
されたものではもちろんないのですが、夜という時間における在りようを
意識的に計画することで、夜を夜として捉え直すことができるのではないか
と考えました。
夜という時間は、日常的には、自分を取り戻す時間であると同時に、とても
親密な時間でもあると思うのです。そんな時間にふさわしい空間とは・・・
この家は、個人のプライヴァシーを最低限確保している以外は、ほぼオール・イン・ワンの
箱型であり、広がりと流動性が得られた空間構成を持っていますが、夜という
時間においては、光を孕む半透過性の布と照明の効果でつくられたやわらかい
“光の膜”によって、より親密なスケールへと変貌させることができます。
全体照明としても機能しているこの“光の膜”は、住まう人を優しく包み込む
まるで羊膜のように存在しています。
また、居間と連続するデッキは、日中の活動的なシーンを生み出す一方、夜においては、
床下に仕込まれた照明の効果によって、やわらかい光の上に浮かぶ月見台
へと変貌します。その上では身体がフッと軽くなったような浮遊感覚を得ながら
月光を浴びることができるという仕掛けです。
でも・・・、
こんな家を本当につくってしまったら、その心地良さに、いつしか深い眠りの
海に沈み込み、気が付くと居間や月見台で朝を迎えていた。な~んてことに
なってしまわないかとちょっと心配になったのでした。
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実は、この文章は5年ほど前に書いたものです。
“夜の家”という課題に従って設計するコンペのときの設計主旨=コンセプト
ってやつなのですが、あまりそれらしくないですよねですいません(笑)
このときに考えていましたことが、後になってから次々と実物件で実現する
ことができたという僕にとっては非常に思い出深いコンペなのです。
中村好文さんの影響をすごく受けた時期でもありました。
ご存知の方は、文脈からお解かりいただけるのではと思います。
たまに振り返ることでまた違ったものが見えてくることもあったり・・・
思えばこの仕事、ず~~~っと考え続けるという仕事なのかもしれませんね。
画像は初期スタディのスケッチ。
夜の家がデザインソースとなっている家達↓(文章は余談ばかりですみません)
http://remoon1118.blog83.fc2.com/blog-entry-9.html
http://remoon1118.blog83.fc2.com/blog-entry-8.html
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